薄毛Q&A

「体毛が濃いとハゲる」は本当?体毛とハゲの関係

ハゲに関してはいろいろな噂があります。その中のひとつが「体毛が濃いとハゲる」というものです。
もともと男性は女性よりも体毛が濃いですし、それこそ全身毛だるまになっているような方もいます。そういった方にとっては、「体毛が濃いとハゲる」という噂は見過ごせないものです。
「体毛が濃いとハゲる」というのは本当なのでしょうか。ここでは、体毛とハゲの関係についてお話ししていきたいと思います。

知っておこう!体毛と頭髪の違い

まずは、体毛と頭髪の違いを理解しておきましょう。「どっちも体に生えているただの毛じゃん!」という方もいるでしょう。実際に、頭髪も体毛のひとつに分類されるのですが、やはり違いがあるのです。
体毛と頭髪の違いでまず挙げられるのが、ヘアサイクルの長さです。たとえば、髪というのは伸ばし続ければどこまでも伸びていきます。しかしながら、体毛は一定の長さ以上にはなりません。
ヘアサイクルというのは、毛周期とも呼ばれるのですが、この長さが体毛と頭髪では大きく異なります。ヘアサイクルは毛が生まれて、成長して、抜け落ちるまでの周期のことを指します。
体毛のヘアサイクルというのは部位によって違ってきます。男性であれば毎日お手入れしているであろうヒゲは2年から3年ほど、眉毛は4ヶ月から5ヶ月ほど、まつ毛は3ヶ月から4ヶ月ほど、すね毛は3ヶ月ほどとなっています。
一方で髪のヘアサイクルというのは、5年から7年ほどになります。髪が伸び続けるのと体毛が一定の長さでストップしてしまうのは、このようにヘアサイクルが関係しているのです。
なぜ頭髪だけがこれほど長く伸び続けることができるのかというと、毛母細胞にある毛細血管が関係してきます。というのも、頭髪は体毛と違って、毛母細胞ひとつひとつに毛細血管が入り込んでいるのです。
つまり、頭髪は成長に必要な栄養を吸収しやすい状態にあるわけです。毛細血管から栄養を吸収して、毛母細胞が分裂して、頭髪が作られていくのです。
あとは、当たり前なのですが体毛と頭髪では本数も異なります。人の体毛は約200万本といわていますが、その中の7万~10万本ほどが頭髪です。頭髪のほうが当然少ないのですが、頭の面積から考えるとかなりの密集度です。
また、一部では体毛と頭髪では関係してくるホルモンが違うという話もあります。体毛には男性ホルモンが、頭髪には女性ホルモンが関係しているとも言われているのです。
実際に、女性よりも男性のほうが体毛が濃いですし、女性は男性に多いM字ハゲや頭のてっぺんのハゲにはなりにくく、全体的に薄毛となる傾向にあります。こういった部分にはホルモンが関係していると言われています。

なんで体毛の濃い人はハゲるって言われているの?

そもそもなぜ体毛の濃い人がハゲると言われているのでしょうか。これに限ったことではないのですが、ハゲに関する噂というのは言葉が足りないまま独り歩きしているものが多い傾向にあります。
体毛は男性ホルモンの刺激を受けると活性化して、その結果、毛が太く濃くなりやすいものです。しかしながら、男性のハゲには男性ホルモンのひとつであるテストステロンが深く関係してきます。
このテストステロンが5α-リダクターゼという酵素の働きによってより強力な男性ホルモンであるジヒドロテストステロンというものに変えられてしまいます。これが男性のハゲの原因となっているケースは多いのです。
男性ホルモンそのものの量もそうなのですが、男性ホルモンに対する感受性が強い方ほど男性ホルモンの影響でハゲやすくなります。男性ホルモンと女性ホルモンというのは常にバランスをとっているのですが、男性ホルモンが過剰分泌されてしまうことによって体毛も濃くなりやすく、ハゲやすくなるのです。
結論としては、確かに体毛の濃い人がハゲるケースもあるのですが、だからといって絶対ではないということです。噂としての信憑性は微妙なところです。

日々の対策で男性ホルモンの過剰分泌を抑えよう!

結局のところは、ホルモンバランスがハゲに関係してくるというわけなのですが、やはり男性ホルモンの過剰分泌というのは避けたいところです。男性ホルモンの過剰分泌を抑えるためには、正常なホルモンバランスを保つことが重要になってきます。

睡眠の改善

正常なホルモンバランスを保つために、まずは睡眠に気を付けてみましょう。一般的には6時間から9時間ほどが最適な睡眠時間だと言われていますので、これくらいの睡眠時間を確保できるようにしてみましょう。
もし、仕事の関係などで睡眠時間の確保が難しいという場合には、最低でも夜の10時から夜中の2時までの間に睡眠を取るようにしましょう。この時間帯はゴールデンタイムと言われており、頭皮や髪にとってもいいのです。
ある程度の睡眠時間を確保した上でゴールデンタイムに睡眠を取ることが一番望ましい形ではあります。どちらも難しいという場合には、睡眠の質を高めるように工夫してみましょう。寝る前のパソコンやスマートフォン、テレビなどをやめるだけでも違ってくるはずです。

ストレスの発散

次に、ストレスをためこまないことです。ストレスは万病のもとと言われていますが、ホルモンバランスにも大きな影響を与えるのです。実際に、ストレスからホルモンバランスを崩している方は多いのです。
ただ、ストレスをまったく防ぐということはできません。基本的に生きているだけで常に何かしらのストレスを抱えることになるのです。
だからこそ、自分なりのストレス発散法というものを見つけておきましょう。体を動かす、趣味に没頭するといったストレス発散法を見つけるだけではなく、ストレスマネジジメントについて勉強するのもひとつの方法です。

食生活の改善

さらに、食生活の改善です。栄養バランスのとれた食事というのは当たり前です。それにプラスして、適度な運動や規則正しい生活というものを心がけていくようにしましょう。
そして、頭皮や髪の負担にならないようなシャンプーを選び、正しいヘアケアを実践していくことです。シャンプーはできるだけ刺激の少ないものを選び、なおかつ自分に合ったものを見つけるようにしましょう。
シャンプーやドライヤーというのは基本的なヘアケアになりますので、それぞれで正しいやり方を実践していくことも忘れないようにしましょう。泡立てたシャンプーで髪を洗い、しっかりとすすぎ、微温風と冷風を使い分けて短時間でドライヤーを済ませることです。

結局、体毛の濃さと薄毛の関係ってどうなの?

ホルモンバランスを保つことが大切だという話をしてきたのですが、結局のところ体毛の濃さと薄毛の関係というのはどうなのでしょうか。結論から言ってしまうと、仮に男性ホルモンによって毛深くなっている方であっても、ホルモンバランスを保てば薄毛の心配はそこまでありません。
そもそも頭髪はその場所によって関係するホルモンの種類が違ってくるという話もあるのです。頭のてっぺんがハゲるのは女性ホルモンが減ってしまうから、側頭部が薄くなってしまうのは男性ホルモンが減ってしまうからと言われています。結局は、正常なホルモンバランスを保てばそういった心配もないのです。

まとめ

「体毛が濃いとハゲる」というのは、実際にそういうケースもあるというだけの話です。体毛が濃いから絶対にハゲるというわけではありません。
重要になってくるのはホルモンバランスです。ハゲたくないのであれば、正常なホルモンバランスを保てるように日々気を付けていきましょう。