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髪の毛に必要な栄養素って?薄毛対策には十分な栄養を

ヘアスタイルを整える男性
薄毛に悩んでいる人は育毛剤や頭皮マッサージなど、さまざまな方法を試したことがあるのではないでしょうか。しかし、実は髪の毛に必要な栄養素が足りてない場合があることをご存知でしょうか。
基本的に髪の毛は健康的な体において出来るものです。体の栄養バランスが偏ってしまうだけで、髪の毛も減ってしまいます。髪の毛を増やすために外から手を加えるのではなく、体の中から変えていくことが重要になってくるのです。では、髪の毛に必要な栄養素とは具体的にどのようなものなのでしょうか。

髪の毛に必要な栄養素

健康な体を作り上げるためには、栄養のバランスが大切だとよく言われていますよね。髪の毛も健康なものを増やすためには、必要な栄養素というものがあります。育毛剤やサプリメントなどを試してきた人は、そんな簡単なことで変わるならとっくに試していると信じることができないかもしれません。
しかし、人間の体は外からの刺激で簡単に変化するようなものではありません。まずは体のバランスを整え、体内から変えていくことが第一になるのです。よく味の濃いものやジャンクフードばかり口にしていませんか。
人間が生きていく上で必要な栄養素の中でも、髪の毛に重要だと言われている栄養素は大きく分けてタンパク質・亜鉛・ビタミン群だと言われています。しかしなぜ必要で、どのように摂取をすればいいのかわからないですよね。一つずつ説明していきましょう。

タンパク質は育毛にどんな影響があるか?

実は髪の99%はケラチンというタンパク質が占めていると言われています。そのためタンパク質が不足してしまうと、髪の毛自体が生成されなくなってしまうのです。本来、タンパク質は人間の体を構成している栄養素の中でも2番目に多いと言われています。髪の毛だけでなく心臓や血液、筋肉など体の多くの部分を作っている栄養素なのです。
しかし人間の体の中でも心臓や血液などは、髪の毛よりも生きていく上で重要なものになりますよね。そのためタンパク質が不足してしまうと、髪の毛が始めに切り捨てられてしまうのです。そのうえタンパク質は体の中で作り上げることはできません。食事で摂取するしか補給する方法がないのです。さらにタンパク質が不足すると色素細胞の機能も低下してしまうため、白髪が増える原因にもなってしまうのです。

亜鉛は髪の毛与える影響

亜鉛は髪の毛の栄養素としてタンパク質の吸収を手伝うだけでなく、脱毛の原因でもある1型5αリダクターゼの抑制にも効果があります。髪の毛の育毛にとても重要な栄養素であることから、亜鉛は育毛栄養素とも呼ばれています。しかし亜鉛は現代の生活では不足しがちな栄養素でもあるのです。
そのうえ、亜鉛はささいなきっかけで失いやすい栄養素でもあります。ストレスを感じたり、アルコールを分解するだけでも亜鉛は消費されてしまうのです。
しかし亜鉛はタンパク質を髪の毛の栄養に変換させるだけでなく、脱毛の原因まで治してしまう大切な栄養素です。摂取をするように気を配るだけで効果を実感しやすい栄養素でもあるため、なるべく摂取できるように気をつけてみましょう。

ビタミンB群とは?

髪の毛に必要な栄養素はタンパク質・亜鉛・ビタミン群だと言われていますが、その中でもビタミンB群はとても重要になります。ビタミンB群とはB1・B2・B3・B5・B6・B12・葉酸などのことを指すもので、ビタミンB群が体の細胞の代謝を促進させるため、毛母細胞や細胞分裂を活発にさせます。頭皮の健康を維持したり、血行をよくする働きもあるため、髪の毛だけでなくベースとなる頭皮の健康も変えていけることができるのです。
その中でもビタミンB2は皮脂の過剰分泌を抑えたり、細胞の新陳代謝も促進させます。そのため脂性の人や頭皮が炎症してしまっている人はビタミンB2を積極的に摂取してみましょう。もしもビタミンB2だけでも効果を感じることができない時は、ビタミンB6も摂取するとより効果を実感することができますよ。もし余裕があるならば、プラスで葉酸も摂取するようにしましょう。葉酸は摂取したタンパク質の吸収を促し、頭皮の健康維持や修復効果の期待ができます。
ビタミンB群は育毛や発毛を促す働きをするため、普段から生活の中に取り入れていくようにしましょう。

ビタミンA・C・Eと髪の毛の関係は?

ビタミンはB群以外にも摂取するべきものがあります。ビタミンA・C・Eは髪の毛と関係が深く、欠かすことのできない栄養素でもあるのです。では一つずつ説明していきましょう。
まずビタミンAは、皮膚や粘膜を丈夫に保つ役割があります。そのため頭皮の乾燥やフケ、かゆみを防ぎ新陳代謝を促進するのです。そのため乾燥が原因で脱毛してしまう人はビタミンAを摂取するようにしましょう。サプリメントなどで摂取するのもいいですが、なるべく食べ物から摂取するのがベストでしょう。
そしてビタミンCは抗酸化作用が働き、ストレスの抑制を促します。そのため頭皮の環境と整え、コラーゲンやタンパク質の構成を促進させます。ビタミンCは健康な頭皮を作る上で欠かせない栄養素になるのです。
最後にビタミンEは、毛細血管を広げ髪の毛に栄養を運びやすくします。抗酸化作用が働き、抗炎症作用や血行促進など、健康な髪の毛を育てるための働きを全て備えているビタミンなのです。
ビタミンは髪の毛に欠かすことのできないものばかりですが、どのようにしたら摂取できるのかわからないという人が多いと思います。そのためのちほど髪の毛に必要な栄養素が含まれている食材を紹介しているので、参考にしてみてはいかがでしょうか。

カプサイシン・イソフラボンとは?

カプサイシンとイソフラボンという栄養素をご存知でしょうか。イソフラボンはよく女性の化粧品などで聞いたことがある人は多いですよね。
カプサイシンは、刺激物である唐辛子に含まれる成分になります。カプサイシンを摂取するとことで髪の毛の成長促進作用を促されるのです。しかしカプサイシンはイソフラボンと同時に摂取しなければいけないと言われています。カプサイシンを摂取すると、神経末端からカルシトニン遺伝子関連ペプシドと呼ばれているCGRPが放出されるようになります。そしてCGRPは髪の毛の成長促進を促すインスリン様成長因子の生産を促進します。イソフラボンはCGRPの生成を促す働きがあるため、同時に摂取するようにと言われているのです。
そしてカプサイシンとイソフラボンは食後に摂取するように気をつけましょう。お腹がすいている時にカプサイシンを摂取してしまうと、腹痛をおこす可能性があると言われています。そのため2~3食に分けて食後に取り入れましょう。カプサイシンは刺激物になるので、慣れないうちは少ない量から取り入れるようにするのがベストです。

髪の毛に必要な栄養素が含まれているオススメの食材とは?

今まで髪の毛に必要な栄養素の説明をしてきましたが、どの食材にどのような栄養素が含まれているのかわからないですよね。髪の毛に必要な栄養素が含まれている食材は下記のようなものがあります。

  • タンパク質(100gあたり):豚もも肉(20.5g)・するめ(69.2g)・卵黄(16.5g)・脱脂粉乳(34.0g)・大豆(35.3g)・納豆(16.5g)・豆腐(6.6g)
  • 亜鉛(100gあたり):豚レバー(6.9g)・うなぎ(2.7g)・イワシ(2.3g)・かき(13.2g)・納豆(1.9g)・アーモンド(4.4g)・のり(3.7g)
  • ビタミンB群:レバー・卵・乳製品・緑黄色野菜・マグロ・バナナ・キャベツ・大豆・玄米
  • ビタミンA(100gあたり):モロヘイヤ(840μgRAE)・レバー(13,000μgRAE)・うなぎ(4,400μgRAE)
  • ビタミンC(100gあたり):ゆず(150mg)・いちご(62mg)・赤ピーマン(170mg)
  • ビタミンE(100gあたり):ナッツ類(29.4mg)・すじこ(10.6mg)
  • カプサイシン(100gあたり):唐辛子(0.05前後)
  • イソフラボン:大豆飲料(125mlあたり69.0mg)

※ビタミンB群とイソフラボンのみ総称のため具体的な数字が記載できません。
食材を並べてみると、栄養素によって同じ食材が書かれているものもありますよね。もちろん食材はきちんと調理する必要があるので、食材を知っただけでは意味がありません。髪の毛に必要な栄養素で作るオススメレシピも合わせて紹介していきます。

髪の毛に必要な食材で作るオススメレシピ

髪の毛にいい食材を使った簡単オススメレシピを紹介していきましょう。

レバーと高野豆腐のハンバーグ

(材料)
鶏レバー 200g
牛乳 適量
しょうが 1片
高野豆腐 1個
白ネギ 1本
ナツメグ 3振
ホワイトペッパー 少々
卵黄 1個
サラダ油 大さじ1.5杯
白ワイン 適量
マヨネーズ 適量
(作り方)
まずは鶏レバーを牛乳に1時間~半日漬けて臭みや苦味を飛ばしておきましょう。そして白ネギの青い部分としょうがと鶏レバーを茹でます。鶏レバーは半分生の状態で取り出し、白ネギをみじん切りにします。そのまま鶏レバーをペースト状になるまで刻み、高野豆腐をおろし金で擦って粉状にします。
鶏レバーにナツメグとホワイトペッパーをふりかけ、高野豆腐とみじん切りにした白ネギ、卵黄を混ぜてサラダ油を加えます。フライパンにサラダ油をひき、混ぜたものをハンバーグ状に成型して焼きましょう。ひっくり返すタイミングで白ワインを入れ、蒸し焼きにするのがポイントです。
最後にお好みでマヨネーズをかけると完成になります。

納豆と豆腐のサラダ

(材料)
納豆 1パック
絹豆腐 1丁
ごま油 ひと回し
めんつゆ ひと回し
小ねぎ 少々
(作り方)
まずは豆腐をパックから取り出し、ボウルやどんぶりに入れて水切りをしましょう。納豆をパックの中で混ぜて、付属のダシやからしも加えます。混ぜた納豆を豆腐のボウルに加え、小ねぎやオクラを加えるとさらに美味しくなります。最後にごま油とめんつゆをひと回し加え、混ぜると完成です。
最初に紹介をしたハンバーグは、料理が得意ではない人にとっては少しレベルが高いものかもしれませんが、サラダであれば比較的簡単に誰でも作ることができるのではないでしょうか。サラダであれば、ワカメなどの海藻類や魚介類を加えるとより効果的になるかもしれません。もちろん自分なりにアレンジをすることも大切ですが、食材そのものの栄養素を壊してしまわないように気をつけましょう。
もちろん食材で栄養を摂ることが第一になりますが、もしも食べ物だけでは不足していると感じるのであれば、サプリメントなども考えてみるのも選択肢の一つになります。

髪の毛に必要な栄養素を摂取する時の注意点とは?

髪の毛に必要な栄養素を摂取する上で気をつけなければいけないことは、過剰に摂取しすぎてしまわないことです。最近はサプリメントやタブレットなどで食事以外にビタミンなどの栄養素を摂取する機会は増えてきています。
たとえば、ビタミンは過剰に摂取してしまうと高カルシウム血症や下痢、皮膚の発赤反応や神経の異常が発生してしまうこともあります。もちろん不足している場合には摂取する必要はありますが、過剰に摂取しすぎることで逆に体を悪くしてしまうこともあるのです。
髪の毛のことを意識しすぎて栄養素を摂取するよりも、体を健康にするという意識で栄養素を摂取するほうが、過剰に取り入れてしまうこともなく育毛にも繋がるのです。そのうえビタミンは本来、食事から摂取するものです。ビタミン剤やサプリメントのようなものばかりに頼ってしまうと、他の栄養素が不足してしまい、バランスが偏ってしまうこともあります。

髪の毛の栄養補給で対策!脱薄毛!

薄毛になってしまう原因は、体内に問題があるケースが少なくありません。育毛剤をいくら試しても効果が出ないと悩んでいる人は、栄養バランスが崩れている可能性が高いのです。日頃から食生活が乱れていたり、ストレスが溜まりやすいと感じている人は、まず体の健康を整えるように意識しましょう。自分では気がついていないだけで、髪の毛や頭皮まで栄養が行き渡っていないことが多く、ムリに髪の毛を増やそうとしていることがあります。サプリメントなどでなく、きちんと食事で栄養を摂取するように心がけ、食生活の乱れをなくしましょう。