育毛・発毛成分

ヒオウギエキスの育毛効果と副作用について

ヒオウギエキスというものをご存知でしょうか?男性の方にとってはあまり馴染みのないものかもしれません。その一方で、女性だとご存知の方も多いことでしょう。
実は、ヒオウギエキスというのは育毛剤に使われている成分でもあります。育毛効果があると言われているのですが、実際にはどうなのでしょうか?ここでは、ヒオウギエキスの育毛効果と副作用についてお話ししていきたいと思います。

そもそもヒオウギエキスって何?

まずは、そもそもヒオウギエキスとは何なのかというところからお話ししていきましょう。「檜扇」と書いて「ヒオウギ」と読む植物があります。アヤメ科の多年草なのですが、このヒオウギから抽出したエキスのことをヒオウギエキスと呼んでいます。
植物というと葉を使ってそうなイメージがあるかもしれませんが、ヒオウギエキスには主にヒオウギの根っこが使われています。日本の野山でも自生している意外に身近な植物で、海外だと東南アジアあたりにも自生しています。ヒオウギエキスは、まさに植物由来の天然素材というわけです。

肝心なヒオウギエキスの効果のほどは?

ヒオウギエキスの主な有効成分は、イソフラボン誘導体というものになります。このイソフラボン誘導体は、5α-リダクターゼという酵素に働きかけてくれます。これによって、男性の薄毛を防いでくれるのです。
もともと男性の薄毛というのは、テストステロンという男性ホルモンが5α-リダクターゼという酵素の働きを受けて、ジヒドロテストステロンというものに変わってしまうことによって起こります。ヒオウギエキスのイソフラボン誘導体が5α-リダクターゼという酵素に働きかけることによって、薄毛の原因となるジヒドロテストステロンの発生を抑えてくれるというわけです。原因が抑えられれば、当然、薄毛の進行も食い止めることができます。
また、ヒオウギエキスには保湿作用もあります。頭皮の乾燥というのは頭皮環境を悪化させてしまい、薄毛を進行させます。ヒオウギエキスの保湿作用によって頭皮環境が整ってくると、髪が生えやすい状態になります。イソフラボン誘導体の働きと保湿作用をトータルに考えれば、ヒオイギエキスには育毛効果があるといっていいでしょう。

ヒオウギエキスに副作用はあるの?

イソフラボン誘導体と保湿作用で育毛効果が期待できるヒオウギエキスなのですが、ヒオウギエキスに副作用はあるのでしょうか。結論から言ってしまうと、ヒオウギエキスには副作用はありません。そもそも薬ではありませんし、副作用らしき報告もないようです。
ただ、ヒオウギエキスは漢方にも使われていますので、その点は注意が必要です。漢方ではヒオウギの根や茎から抽出した成分を「射干(やかん)」という名前で使っています。のどや扁桃腺の不調などに効果的な漢方なのですが、基本的に漢方では他の生薬と組み合わせることになります。
ヒオウギの成分が含まれていても、他の生薬と組み合わせることによって、その効果は変わってくるものです。育毛剤からヒオウギエキスの効果を期待するのがいいでしょうが、漢方でも試してみたいという場合には専門家に相談しましょう。特に、漢方は素人では判断できない分野になりますので、注意が必要です。

副作用はないものの、相性はある!

基本的にヒオウギエキスは、ヒオウギが漢方に使われているくらいですからその安全性は極めて高いといえるでしょう。薬ではなく、自然由来の成分だからこそ副作用の心配もありません。副作用らしき報告もなされていません。
ただ、どのような成分においても相性というのはあるものです。実際に、自然由来の優しい成分でも肌に合わなかったというケースは多いものです。ヒオウギエキスにおいても合わないという可能性はありますので、頭皮の状態をチェックするといったことは忘れないようにしましょう。
もし、ヒオウギエキスの含まれている育毛剤で異常が出たら、すぐに使用を中止しましょう。「これは優しい成分のはずだから・・・」とムリに使い続ける必要はありません。何事にも相性というものは存在するのです。

まとめ

ヒオウギエキスには、イソフラボン誘導体が含まれており、保湿作用も期待できます。トータルで見れば育毛効果が期待できる成分といえるでしょう。ヒオウギが漢方に使われていることも考えれば、その安全性は極めて高いといえます。ただ、植物由来の優しい成分であても相性がありますので、そのあたりはしっかりと見極めるようにしたいものです。