ハゲや薄毛(AGA)は頭皮のかゆみと関係があるの?
髪の毛の悩みを抱えている人はたくさんいますが、それらの症状は細かく見ていくとそれぞれ原因が異なります。髪が抜けてしまうことにも、さまざまな理由があるのです。それを知らず、見当違いな対策をしていても大きな効果はなく、さらに悩みが大きくなっていってしまっている人もいるのです。まず、それぞれの症状がどういう原因で起きているのかを知ることから始めましょう。
髪と密接な関係にあるのが頭皮です。頭皮にかゆみがある人の場合、これによって髪に何か異常が起きてしまうのではないかと心配になるかもしれません。もちろん、直接的に関係のある症状が出てしまうこともあります。しかし、ハゲや薄毛(AGA)にすぐつながるとも限らないのです。
よく話題になっているAGAですが、これは男性ホルモンが原因で起きる問題です。男性ホルモンのテストステロンは、5αリダクターゼという酵素の影響で、ジヒドロテストステロン(DHT)へと変化してしまいます。そしてこのDHTが毛乳頭や毛母細胞へ作用することによってヘアサイクルが乱れてしまうのです。
ヘアサイクルは人によってそれぞれ異なるものですが、バランスが崩れてしまうと髪が育ちきる前に抜け落ちてしまいます。植物に例えると、木が育ちきる前に伐採されるようなものなので、いつまでたっても生い茂ることなく中途半端な状態になってしまいます。これが髪の毛でも起きてしまうため、薄毛になってしまうのです。
ここまでの説明でわかることですが、AGAには男性ホルモンが関係していても、それ以外から特に影響を受けているものではないのです。ハゲにもさまざまな原因はありますが、かゆみがあるからといって悲観する必要はありません。なぜ自分の髪の毛が抜けていくのかしっかりと検査を受ければ、思っていたこととは別な原因が見つかることもあるのです。
髪の悩みはデリケートなものなので、誰にも相談できず悩んでいる人はたくさんいます。しかし、そんなときだからこそ専門家へ相談してみてください。プロの目で見てその原因がわかれば、しっかりと対処していけます。重要なのは、何が原因でどうやって対処していけば良いのかを知ることです。
どうしてかゆみが発生するのか
頭がかゆくなるのはなぜなのか。特に意識したことがない人も多い問題ですが、抜け毛が多い人にとっては無視できないものです。
この問題の原因となっているのは、しっかりと先発ができていないからです。自分ではしっかりとしているつもりでも、実は間違った方法でシャンプーをしている人が多いので気をつけましょう。まずは、正しい方法を知ることから始めてください。
髪の洗い方といっても、気をつけるべきことはたくさんあります。まず、自分に合ったシャンプーを選んでいるのかです。シャンプーについて調べてみると、その種類の多さに驚かされる人も少なくありません。どんな材料を使って作られているのか、そしてそれによってどんな性質を持っているのかは変わってきます。その人の体質に合っていないものを使い続けると、それは異常という形で表れます。
肌に優しい成分を使っているものでも、自分の肌質に合っていないものだったら逆効果になることはあります。薄毛対策シャンプーを使っているから大丈夫と思っている人が陥りやすいミスは、こういうところに隠れているのです。
髪を洗った後のアフターケアも重要です。ドライヤーですぐに乾かしているのかどうかでも、髪が受けるダメージは変わってきます。そしてそれは地肌にも同じことが言えるのです。適切な処置ができていないから乾燥肌になってしまい、その状態が長く続くと大きなダメージを受けるようになってしまいます。そうするとフケが出てしまったり、ハゲになってしまったりすることもあるのです。
生活習慣の乱れも、髪にとって良いものではありません。睡眠不足が続いていると見えないところでストレスが溜まってしまい、自律神経に異常が出てしまいます。その結果、皮脂が過剰に分泌されてしまい、頭がかゆくなってしまうこともあります。皮脂の過剰分泌という意味では、油分の多い食事を続けることも原因になるので注意してください。
飲酒をしている人は、アルコールによる血管拡張作用で血行が良くなるから良いと考えてしまうかもしれません。しかし、アルコールを分解するためには大量のエネルギーが使われます。それは酵素が活発に働くからであり、そのためにビタミンやミネラル、タンパク質などがどんどん消費されていきます。これも行き過ぎてしまうと、かゆくなることの原因になってしまうのです。
かゆさと抜け毛に原因はあるのか
頭がかゆいことが、直接的に抜け毛の原因になるわけではありません。しかし、まったく関係がないとは言えないものです。それはなぜかというと、かゆくて頭をかいてしまうことにより、頭皮が傷ついてしまうからです。
かゆいときには、無意識のうちにかいてしまうことが多いです。そして無意識の行動だからこそ、本当は気をつけなければならないことを無視してしまうのです。ちょっとしたマッサージくらいの刺激なら問題はないのですが、爪を立ててかいてしまうと傷ができやすくなります。傷ができてしまうと、そこから雑菌が入りやすくなります。そして、それが原因でかゆさが増してしまい、悪循環に陥ってしまうわけです。
頭をかく刺激は、髪に対する物理的な刺激になります。そしてその刺激を受けることによって、髪が抜け落ちてしまうことも少なくありません。かゆいからと我慢せずにかいてしまうと、抜け毛が増えてしまう原因はこういうところにあります。
あらためて意識してみると、よく頭をかいていることがある。このような人は要注意です。自分で気づかないうちに小さな傷を付けてしまい、そこからどんどん症状が悪化している可能性があるので気をつけましょう。直接的に関係はないという話を聞いて安心してしまう人もいますが、その油断が大きな原因になってしまっているかもしれません。頭をかかないようにするのは難しいかもしれませんが、せめてそのかき方は意識してみてください。
どうしてフケが出ると薄毛になってしまうのか
フケが出る人は薄毛になってしまう。これは多くの例に当てはまることなのですが、どうしてそうなるのかまでは知らない人が多いです。だからこそ、その関係について知っておくことで、正しく対処していけるようになります。
フケにも2つの種類があります。そのうちひとつは脂性フケと呼ばれているもので、ベトッとした感触が特徴です。その名前の通り脂っぽいものになりますが、これは皮脂が過剰に分泌されていることが原因で起きます。皮脂は少なすぎても問題ですが、多すぎても毛穴を詰まらせるなどの問題につながります。さらにそこから症状が進んでしまうと、炎症を起こしてしまうのです。
脂性フケによって引き起こされる炎症として、脂漏性皮膚炎というものがあります。これは皮脂を好むマセラチア菌によって引き起こされるもので、そのままにしておくとカサブタなどができてどんどん悪化していきます。そうなると髪がしっかりと成長できず、細くなって薄毛の原因になり、抜けやすくなってしまうのです。
乾燥しているタイプのフケは、そのまま乾燥フケと呼ばれています。これはサラサラとしていて細かく散ってしまうこともあるのですが、それによって毛穴が塞がれることもあります。そうなると脂性フケの時と同じくマセラチア菌の増殖につながってしまうのです。こうなると結果は同じく、薄毛や抜け毛につながってしまいます。
フケが出てしまうこと自体も嫌なものですが、その性質が脂性であれ乾燥であれ、毛穴を塞いでしまう可能性があるのです。異なる性質のものですが、最終的に引き起こす問題は同じものになり、薄毛になってしまいます。そのためフケが多い人は、その症状に合わせた対策を急ぐ必要があります。単純に気持ちの良いものでもありませんし、その先には薄毛になってしまうリスクが待っているからです。
頭のかゆさには正しく対処していこう
頭皮のかゆみは、髪にとって無視できないものです。しかし、原因がわかっていれば対策のしようもあります。
まずはバランスのとれた食生活と、しっかりとした睡眠時間を確保するようにしてください。食事と生活の乱れは、すぐに体へ影響が出てしまうものです。長年の生活リズムがあるから今がベストと思っている人でも、実は見えないところでストレスになっている可能性があるので気をつけましょう。
食事に関しては、炭水化物中心の食事や脂質が多いものを控えるようにしましょう。髪に対して効果的栄養を含んだものを選ぶことも重要です。そして睡眠時間ですが、なるべく夜の10時から深夜2時までの間に就寝するようにしてください。この時間帯は髪にとってのゴールデンタイムと呼ばれており、髪が一番成長する時間帯です。そして髪が成長するためには睡眠が必要なのです。
あまり寝なくても大丈夫という人もいますが、睡眠時間は6時間以上を目安に考えてください。ショートスリーパーな人なら話は別かもしれませんが、体力があるから乗り切れるとムリ矢理短い睡眠時間で生活をしている人は、将来的に髪の問題が起きるかもしれません。
シャンプーにも気をつけるようにしてください。髪に優しいもの使うようにして、正しいシャンプーの方法を心がけましょう。すでに薄毛が気になっている人でなくても、薄毛対策シャンプーのようにケアに効果的な成分が使われているものを選ぶと良いです。
もしも、これらの対処方法を意識しても改善がなければ、何かほかの原因があるかもしれません。そんなときは、専門家へ相談するようにしましょう。かゆさが収まらないなら皮膚科で診てもらうと良いです。素人判断で「これが原因ではないか」と思っていても、実際には的外れだったという例はたくさんあります。
今が大丈夫なのだから大げさに考える必要はないと思っている人もいますが、どんなことでも早期対処が有効なことは忘れないでください。