「ハゲている人を思い浮かべてください」と言われたときに、なんとなく油ギッシュなおじさんを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?世間一般でのイメージとして、「ハゲ=なんか脂っぽい」という部分はあるかと思います。そういったイメージもあり、頭皮が脂性だとハゲてしまうのではないかと不安を抱えている方も多いでしょう。
ただ、頭皮が油ギッシュでもフサフサな方はいるものです。ここでは、頭皮が脂性だとハゲるのかという疑問にお答えしていきたいと思います。
まずは脂性体質について知っておこう!
頭皮が脂性だとハゲるのかについてお話しする前に、まずは脂性体質というものについて理解しておきましょう。というのも、頭皮が脂性の方というのは基本的に脂性体質なのです。一般的には、女性よりも男性のほうが脂性体質の方が多いと言われています。
この脂性体質には、ふたつのタイプがあります。ひとつが遺伝によるもの、もうひとつが生活習慣によるものです。こういった脂性体質に加えて、加齢によって新陳代謝が衰え、さらに皮脂の分泌が多くなるといった部分もあります。
遺伝による脂性体質というのは、やはり改善するのがなかなか難しくなります。しかしながら、生活習慣によって脂性体質になっている場合には生活習慣の改善によって、脂性体質をも改善することが可能です。
頭皮を含めて脂性体質の改善に効果がある栄養素とは?
生活習慣の中でも食生活というのは、特に重要と言えるでしょう。というのも、日々の食事が体を作っていくわけですから、頭皮の状態も日々の食事に左右されるのです。実際に、脂っこいものを食べると肌も脂っぽくなります。
脂性体質をどうにかしたいのであれば、栄養バランスのとれた食事というのは大前提です。その上で、頭皮を含めた脂性体質を改善するために効果的な栄養素を積極的に取り入れていきましょう。では、その栄養素とは何なのでしょうか?
ビタミンB2
まずは、ビタミンB2です。ビタミンB2は糖類や脂質の新陳代謝を活発にしてくれます。しかも、頭皮の皮脂量を調整してくれる働きもありますので、まさにドンピシャの栄養素なのです。
逆に、ビタミンB2が不足すれば、皮脂分泌が抑制されなくなりますので、脂性体質は悪化していくでしょう。ちなみに、ビタミンB2が豊富に含まれているのは、ウナギや納豆、レバーなどです。
食物繊維
食物繊維というと腸内環境を整えるイメージが強いかと思います。しかしながら、食物繊維は余分な脂質を外に排出してくれる働きも担っているのです。食物繊維には、不要性食物繊維と水溶性食物繊維のふたつの種類があります。
不溶性食物繊維は、サツマイモなどに多く含まれているもので、腸内で水分を吸収して膨らみます。それによって腸壁を刺激して、お通じを促すのです。実際に食べるとお腹にたまる感じのものが多いです。
水溶性食物繊維というのは、胃の中でねばっとしたゲル状に変化します。その状態でゆっくりと移動して、糖質の吸収を抑えてくれます。バナナやしいたけ、わかめなどに多く含まれています。実際にちょっとねばっとした感じを受けるものが多いです。
ココが一番知りたい!皮脂の分泌量と薄毛の関係は?
頭皮が脂性の方というのは、頭皮における皮脂の分泌が多いからこそ頭皮が脂性になっているのです。しかしながら、頭皮の皮脂の分泌量が多いからといって必ずしも薄毛になるわけではありません。実際に、油ギッシュでもフサフサな方はいるものです。
もちろん、過剰な皮脂分泌というのは頭皮環境を悪化させてしまいますので、決していいものではありません。今は大丈夫でも、薄毛のリスクがまったくないというわけではないのです。ただ、薄毛になる大きな原因というのは、皮脂の分泌量以外の部分にあるのです。
薄毛の原因はジヒドロテストステロンだった!
過剰な皮脂分泌による薄毛のリスクがないわけではないものの、薄毛の大きな原因というのは別のところにあります。それはずばり、ジヒドロテストステロンというものです。ジヒドロテストステロンは男性ホルモンの一種です。
ジヒドロテストステロンは正常なヘアサイクルを乱し、髪の成長期を短くしてしまいます。言ってしまえば、成長する前に刈り取ってしまうのです。成長期がどんどん短くなり、髪が弱々しいものになっていきます。
しかも、ジヒドロテストステロンが増えることによって皮脂もよりいっそう多く分泌されるようになります。皮脂がより多く分泌されるようになれば、それによって頭皮環境もよりいっそう悪化してしまいますので悪循環です。
シャンプーの仕方に注意しておこう!
間違ったシャンプーの仕方で、よりいっそう頭皮を脂性にしている方も少なくありません。たとえば、1日に何回もシャンプーをする、シャンプーを頭や髪の上で泡立てる、熱いお湯を使う、爪を立ててゴシゴシと洗う、洗った後には自然乾燥・・・どれかひとつでも当てはまればアウトです。
シャンプーは1日1回で十分ですし、シャンプー前にはブラッシングやお湯のみでの予洗いをしておいたほうがいいです。シャンプーは手で泡立てたものを頭皮に乗せて、指の腹を使って優しく丁寧に洗っていきます。38度ほどのぬるま湯を使ってしっかりとすすいだら、タオルドライ後にドライヤーを使って頭皮をしっかりと乾かしましょう。
ドライヤーは冷風と微温風を使い分けて、20cm以上離します。ドライヤーが1カ所に集中しないように気を付けておきましょう。
アミノ酸系シャンプーのススメ!
正しいシャンプーの仕方をするのも大切ですが、自分に合った優しいシャンプーを使うことも大切です。洗浄力の強いシャンプーを使うと頭皮の乾燥を招き、余計に皮脂を分泌させてしまいます。そのため、洗浄力の優しいアミノ酸系シャンプーがオススメです。
アミノ酸系シャンプーであれば、チャップアップやハーブガーデン、プレミアムブラックシャンプーなどがいいでしょう。もちろん、これ以外でも自分に合うものが見つかればOKです。
ジヒドロテストステロンの発生を抑えるためには?
先ではジヒドロテストステロンが薄毛の原因であるという話をしましたが、このジヒドロテストステロンにはどのようなアプローチをしていけばいいのでしょうか?ジヒドロテストステロンの発生を抑えるには、フィナステリドという成分が含まれている薬を服用するのがいいでしょう。AGAクリニックで処方してもらえます。
個人輸入もできなくはないのですが、リスクが大きいです。何が起こっても自己責任になってしまいますので、薬の処方は最初から医療機関でお願いするようにしましょう。
まとめ
頭皮が脂性だからといって必ずハゲるわけではありません。もちろん、リスクがないわけではありませんが、基本的に薄毛の原因というのはジヒドロテストステロンというものです。頭皮ケアや生活習慣の改善で皮脂の過剰分泌を抑えながら、ジヒドロテストステロンを抑える薬を医療機関で処方してもらいましょう。