ハゲ、薄毛、脱毛、というキーワードだけ聞くと、イメージするのは中年男性ではないでしょうか。
確かに、薄毛で悩んでいるのは中年が多いと思いますが、実は10代でも起こりえる現象なのです。
周りにも薄毛の人の多い中年と違って、未成年の薄毛の悩みは深刻になりがちです。時にはいじめの対象になることもあります。
なぜ、未成年でも薄毛になってしまうのでしょうか。対策方法はあるのでしょうか。
薄毛が起こる原因
現在、原因とされているものを挙げてみました。
- AGA(男性型脱毛症)
- 生活環境の乱れ
- ストレス
- なんらかの疾患
1)AGA(男性型脱毛症)
AGAは、ジヒドロテストステロンと呼ばれる男性ホルモンが原因で起こるといわれています。
ジヒドロテストステロンは、テストステロンという男性ホルモンに、特定の酵素が結びつくことで生成されます。
これら2つの男性ホルモンは、思春期に大量に分泌され、男性らしい体作りをする機能があります。
なので、早熟で男性ホルモンの分泌の多い子は、それだけ薄毛になりやすいと言えます。
また、ジヒドロテストステロンに対する感受性は遺伝によるところが大きく、自分では解決しようがありません。
さらに、若くしてAGAを発症すると、体全体に脱毛の影響が及ぶ恐れがあるので、注意が必要です。
2)生活環境の乱れ
思春期になれば、自然と親の制約を受にくくなります。この時に、生活環境が乱れてしまいがちです。
朝は通学のために早起きし、夜は部活の為に帰宅は遅くなり、食事は簡単に、お風呂に入らずシャワーで済ます。
このような生活サイクルが続けば、睡眠不足、栄養不足になります。
また、頭皮環境だけをみれば、整髪料を毎日つけているのにシャワーで簡単に洗うだけ、という扱いは最悪です。
整髪料やシャンプーやコンディショナーが頭皮・頭髪に残っていたら、それらが頭皮に炎症を起こす可能性があります。
当たり前ですが、頭皮の環境が悪ければ、健康なしっかりとした髪の毛は生えてきません。
3)ストレス
ストレスによっても、脱毛は引き起こされます。こちらも急激に脱毛が進行することが多いようです。
学校や部活での人間関係、受験へのプレッシャーなど、現代の10代の若者は想像以上にストレスにさらされています。
これらが心理的圧迫感につながり、脱毛を引き起こすとされています。
4)なんらかの疾患
急に髪の毛が抜けだした場合は、なんらかの疾患が原因なる場合もあります。
特に、何の自覚書状がなくても急な脱毛がみられることもあるようです。
対策方法
原因はいくつかあり、それぞれの対策方法が違います。
- 1)育毛剤を使用する
- 2)生活習慣を見直す
- 3)ストレスをためない
- 4)医療機関を受診する
- 5)AGA治療をうける
1)育毛剤を使用する
育毛剤は、髪を育てたり抜け毛を防ぐ効果が認められている、医薬部外品です。
これを使用することで、薄毛の進行を妨げることが期待できます。
育毛剤を使うメリットは、他人に知られずに使用することができる、ということです。
多感な10代では、友人などにはなかなか薄毛治療をしたい・している、とは言いにくいもの。
金銭的にも気軽なところも、メリットでしょう。
ただし、裏をかえせば自己責任での使用になるので、自分で効果や効能をしっかりと把握しておくことが必要です。
2)生活習慣を見直す
髪の毛はタンパク質から出来ているので、食事で良質のたんぱく質をとることは大事ですし、栄養バランスのとれた食事は健康の基本です。
ビタミン類やミネラル類も、体内でたんぱく質を生成する際に必要になるので、併せて摂取したい栄養素です。
また、眠っている間に分泌される成長ホルモンは、体全体を成長させようとするので、良質な睡眠をとることも大事です。
そして睡眠の時間帯も大切です。なぜなら、成長ホルモンが分泌されやすいのは、夜10時~2時の間と決まっているからです。
しかし、いまの10代のこどもは受験勉強や部活などで、なかなか10時に寝付くことは難しいと思います。
その場合でも、夜12時までには睡眠をとるようにし、勉強は朝方に切り替えるなど工夫をしてみましょう。
また、スマホやパソコンから出ているブルーライトには、成長ホルモンの分泌を妨げる働きがあるので、寝る1時間前には使用をやめましょう。
3)ストレスをためない
人間として生きている以上、ストレスと無縁になることは難しいものです。
しかし、どうせなら楽しい人生を歩みたいもの。自分なりのストレス発散方法を模索してみましょう。
どうしても気分がすぐれないならば、専門の医療機関でアドバイスしてもらうのも、ひとつの方法です。
4)医療機関を受診する
急激に脱毛が進んだ場合、なんらかの疾患であると考えられるので、医療機関への受診をオススメします。
5)AGA治療をうける
多くの毛髪外来を設置している医療機関や、AGAを扱う専門のクリニックでは、未成年の治療を行っていることが多いようです。
ただし、患者が未成年である故に、18歳以下は受付しない・保護者の同意書が必要、などの制約があることがほとんどです。
また、医療機関での投薬治療となると、未成年には使用できない薬品もいくつかあるようです。
さらに、AGA治療は自由診療なので費用は全額自己負担です。経済的な話になるので、親子できっちりと話し合うことが必須です。
このような医療機関では、無料カウンセリングを設置しているところが多いので、まずは相談してみることをオススメします。
以上、10代の薄毛の原因と対策方法をまとめてみました。
いずれにせよ、親子でしっかりと薄毛について話し合い、一番合う方法をみつけだすのが得策といえます。