頭皮のかゆみに悩まされているという方も多いのではないでしょうか?実際に、最近では頭皮のかゆみ用の商品もかなり多く出回っています。それだけ頭皮にかゆみで悩んでいる方が多いということなのでしょう。
中には「頭皮はかゆくなるもの」と漠然と思い込んでいる方もいるかもしれません。しかしながら、頭皮にかゆみがあるのであれば、そこには原因があるものです。頭皮のかゆみの原因を知り、そこから対策を実践していくことが大切です。ここでは、頭皮のかゆみの原因と対策についてご紹介していきたいと思います。
なぜ頭皮のかゆみが起こるの?
漠然と「頭皮は誰でもかゆくなるもの」と思っている方も多いでしょう。確かに、頭皮がかゆくなるというのはよくあることです。しかしながら、基本的に頭皮のかゆみというのは頭皮からの異常のサインでもあるのです。
実際に、何の問題もない健康的な頭皮であればかゆみは出てこないでしょう。かゆみがあるということは何かがあるということですし、かゆみの原因も当然あるのです。ここでは、頭皮で起こるかゆみの原因についてご紹介していきたいと思います。
頭皮の乾燥
寒くなって空気が乾燥してくると、「肌が乾燥してかゆい」といった経験をしたことのある方も多いのではないでしょうか?湿疹などができていなくとも乾燥しているだけで皮膚というのはかゆくなるものです。頭皮も皮膚の一部になりますので、当然、頭皮でも同じことが言えるのです。
頭皮の乾燥というのは、思っている以上に簡単に起こります。寒くなって空気が乾燥してきたり、エアコンで室内の湿度が下がったりといったことで肌と同じように乾燥します。もちろん、シャンプーのし過ぎや栄養不足で乾燥することもあります。
乾燥すると頭皮が敏感になるだけではなく、乾燥から守るために皮脂が過剰に分泌されるようになります。その結果、乾燥しているのに皮脂でテカテカという状態になってしまうこともあります。本来の皮脂というのは頭皮を守るために必要なものですが、過剰な皮脂は頭皮に害を与えてしまいます。乾燥から来る皮脂の過剰分泌によって頭皮環境が悪化し、炎症などを起こせば、さらなるかゆみを生み出すことになります。
頭皮の傷
カラーリングやパーマをよくしているという方であれば、薬剤が頭皮に触れてチクっとしたことがあるのではないでしょうか?チクっどころではなく、傷ができているところが腫れあがってしまったという方もいるかもしれません。シャンプーのときにしみるということもあるでしょう。
頭皮というのは思っている以上にデリケートですし、気づかないうちに傷がついていることも珍しくありません。寝ている間にかきむしっているといったこともよくあります。こういった傷に雑菌が入れば、炎症が起こります。
炎症が起これば、それによってかゆみが出てくるようになります。頭皮にできた傷がかさぶたになったときにもかゆみが出てくるようになります。実は頭皮のかゆみが気づかないうちにできていた頭皮の傷から来ているということも十分に考えられるのです。
間違ったシャンプーの仕方
間違ったシャンプーの仕方を正しいものを思い込んでいる方も少なくありません。たとえば、シャンプーを頭皮や髪に直接つけて、爪を立てて力強く洗い、熱いお湯でざっと流す・・・その後は、自然乾燥といった方も多いのではないでしょうか?実はこの中のどれかひとつでも当てはまればアウトです。
間違ったシャンプーの仕方では必要な皮脂を取り去ってしまいます。それだけではなく、頭皮にダメージを与えてしまいますし、頭皮環境も悪化させてしまいます。かゆみだけではなく、頭皮の臭いなどを引き起こす可能性もあります。
よかれと思ってやっている毎日のシャンプーが実はかゆみの原因だったということも十分にあり得るのです。正しいシャンプーの仕方というものを理解し、実践していく必要があります。
合っていないシャンプー
仮に正しいシャンプーの仕方を実践している方であっても、合っていないシャンプーを使っていれば頭皮のかゆみが起こるようになります。実際に、シャンプーを変えてみて、すぐにかゆみが出たという経験のある方も多いのではないでしょうか?まさにシャンプーが合っていないのです。
自分の頭皮の状態に合わないものを選べば、やはりかゆみを含めて頭皮に異常が出ます。洗浄力が強いシャンプーでも同じです。洗浄力が強いと必要な皮脂まで落としてしまうので頭皮が乾燥し、かゆみが出てくるのです。
頭皮に残った整髪料
最近では男女問わず、整髪料を使う方が多くなっています。実際に、ヘアアレンジのためにはヘアワックスなどの整髪料が欠かせないという方も多いでしょう。中には整髪料なしでは外に出られないという方もいるかもしれません。
確かに整髪料というのはヘアアレンジに欠かせないものです。ただ、整髪料というのは髪や頭皮にとってはどこまでいっても異物でしかありません。髪についた分はまだマシなのですが、頭皮についてしまうと頭皮がダメージを受けます。
ハードな整髪料であればあるほど、落ちにくくなります。そういったものが頭皮に残ってしまうと、やはり頭皮にかゆみが出てきます。そもそも整髪料というのはあくまでも髪につけるものですので、頭皮について異常が出るのはある意味で当たり前のことなのです。
ストレス
ストレスをまったく感じないまま生きるというのはムリな話です。おめでたいことであってもそれがストレスになるのですから、誰もが何かしらのストレスを抱えているものと考えていいでしょう。ただ、ストレス社会と呼ばれるようになり、今の時代は特にストレスを抱えやすくなっています。
ストレスは万病のもとと言われますが、頭皮を含め心身に大きな影響を与えるものです。ストレスで肌の調子が悪くなるのと同じように、頭皮の調子も悪くなります。その結果、頭皮にかゆみが出るということはよくあることです。
ちなみに、大きなストレスがかかったときに頭をかきむしってしまうという方も多いのではないでしょうか?かきむしらないにしても頭を抱えるといったことはあるでしょう。こういった刺激からかゆみにつながることもありますので、注意が必要です。
空気の乾燥
寒くなってくると、空気が乾燥してきます。空気が乾燥してくると、途端に肌が粉をふくという方も多いのではないでしょうか?肌が乾燥するのと同じように、空気が乾燥してくると頭皮も乾燥してきます。乾燥すれば敏感になり、かゆみが出やすくなるのです。
空気の乾燥というと秋冬あたりを思い浮かべる方も多いでしょうが、実は空気の乾燥というのは季節に関係なく起こります。もちろん、秋冬は屋外の空気も乾燥しますし、室内もエアコンによって乾燥してしまいます。
しかしながら、エアコンは夏場にも使うものです。実際に、汗ばむ夏場ですらも室内では空気の乾燥が起こっているのです。空気の乾燥はオールシーズン気を付けるべきことといえるでしょう。
その頭皮のかゆみ、もしかしたら病気かも?
先では頭皮のかゆみを引き起こす原因についていろいろとお話ししました。基本的に頭皮のかゆみというのはよくあることですし、頭皮のかゆみの原因も身近なものばかりです。ただ、頭皮のかゆみが病気から来ているという可能性もあります。
実際に、頭皮のかゆみを引き起こす病気があるのです。ここでは、頭皮のかゆみを引き起こす病気についてご紹介していきたいと思います。基本的に病気で頭皮がかゆくなっている場合には、お医者さんで診てもらうのがベストです。
脂漏性皮膚炎
頭皮のかゆみを引き起こす病気といえば、やはり脂漏性皮膚炎が有名です。名前からもおわかりになるでしょうが、基本的には過剰に分泌された皮脂によって起こる病気です。過剰に分泌された皮脂をエサにマラセチア菌が増殖し、皮膚炎を起こします。
一般的には男性に多いのですが、女性でも十分になり得る病気です。脂漏性皮膚炎は自然治癒が難しいため、お医者さんに診てもらいながら生活習慣を改善していくことになるかと思います。脂漏性皮膚炎から脱毛症に発展することも珍しくありませんので、注意しておきたいものです。
脂漏性皮膚炎に関しては、皮脂の分泌がポイントになってきます。そのため、脂っぽいものが好きな方は、脂っぽいものを控えて、健康的な食生活を心がけるようにしましょう。それが脂漏性皮膚炎の予防にもなります。
接触性皮膚炎
接触性皮膚炎によっても頭皮のかゆみが引き起こされます。名前の通り、何かとの接触によって起こる皮膚炎になります。接触性皮膚炎には、アレルギー性接触皮膚炎と刺激性接触皮膚炎のふたつのタイプがあります。
アレルギー性接触皮膚炎は言ってしまえば、一般的なアレルギー反応と同じです。原因物質であるアレルゲンとの接触によってかゆみなどを引き起こします。湿疹や腫れを引き起こすこともあります。アナフィキラシーショックを起こす可能性もゼロではありません。
刺激性接触皮膚炎は、石鹸や洗剤などの刺激物が接触することによって起こります。アレルギー性接触皮膚炎にしても刺激性接触皮膚炎にしても、原因となるものに触れないこと、近づかないことが一番の予防になります。
その他の病気
頭皮にかゆみをもたらす代表的な病気として、脂漏性皮膚炎と接触性皮膚炎についてお話ししました。ただ、他にも頭皮のかゆみを引き起こす病気はあります。たとえば、特発性禿頭症や頭部白癬、尋常性乾癬、円形脱毛症などです。
脂漏性皮膚炎や接触性皮膚炎はもちろん、その他の病気についても大切になってくるのは頭皮を清潔に保つことです。頭皮が不衛生な状態になれば、さまざまな病気にかかりやすくなってしまうのです。注意しておきましょう。
知っておこう!頭皮のかゆみに効果のあるシャンプーの仕方
先でもお話ししましたように、間違ったシャンプーの仕方によって頭皮のかゆみを引き起こしているというケースも少なくありません。頭皮のかゆみをどうにかしたいのであれば、やはりまずは頭皮のかゆみに効果のあるシャンプーの仕方、つまり正しいシャンプーの仕方を理解しておきましょう。
基本的にはブラッシングと予洗いをしてからのシャンプーになります。シャンプーをして、しっかりとすすいでドライヤーで乾かすまでがひとつの流れになるのですが、それぞれでポイントがあります。正しいシャンプーの仕方におけるポイントを以下でご紹介していきたいと思います。
自分に合った優しいシャンプーを使う
今の時代、何かを選ぶといったときに選択肢はかなり多いです。シャンプーひとつとってもドラッグストアで購入できるものから通販限定のものまで、本当にさまざまです。その中でも自分に合った優しいシャンプーを選んで使うようにしましょう。
自分に合ったシャンプーというのは、違和感なく使えるのはもちろん、自分の頭皮の状態に合っているものを指します。実際にサンプルがあるならサンプルを使って判断してみるのもいいでしょうし、美容師さんなどに頭皮の状態をチェックしてもらってからシャンプーを選ぶという形でもいいでしょう。シャンプー選びに関するアドバイスをもらえるかもしれません。
優しいシャンプーという部分に関しては、洗浄力が優しいという意味です。最近話題になっているアミノ酸系のシャンプーでもいいしょうし、無添加処方のシャンプーを探すのもいいでしょう。
ブラッシングと予洗いで先に汚れを落とす
いきなりシャンプーをするのではなく、ブラッシングと予洗いをすることによってある程度、先に汚れを落とすことができます。これによってより効率的にシャンプーができますし、シャンプーの時間を短縮することもできます。シャンプーの量を減らすことにもつながってくるでしょう。
頭皮に傷ができないように優しく丁寧にブラッシングをし、お湯のみで予洗いをおこなっていきます。38度ほどのぬるめのお湯で、指の腹を使って優しく丁寧に頭皮を洗っていきます。これだけでも汚れは結構落ちていくものです。
手で泡立てたシャンプーを使い、頭皮を優しく丁寧に洗う
シャンプーは頭皮や髪に乗せた後で泡立てるのではなく、手で泡立てておきます。泡立てたものを頭に乗せて、頭皮を洗っていきます。このとき爪を立てるのではなく、指の腹を使って優しく丁寧に洗っていきます。
指の腹を使って洗うときも、極力摩擦が起こらないようにしましょう。頭皮を擦るのではなくて、おさえて小刻みに揺らしていくような感覚です。
すすぎ残しがないようにしっかりとすすぐ
シャンプーが背中に残って、ニキビや湿疹ができてしまったといった経験のある方も多いのではないでしょうか?優しく丁寧に洗っても、すすぎ残しがあっては意味がありません。そのため、すすぎ残しがないようにしっかりとすすぎます。
シャワーを使ってすすぐ場合には、水圧に注意しておきましょう。水が激しく跳ね返るほどの水圧ですすいでしまうと、必要な皮脂まで洗い流してしまいます。そうなってくると乾燥が起こり、かゆみも出てしまいますのでシャワーですすぐ場合には水圧を控えめにしておきましょう。
タオルドライ後、ドライヤーでスピーディーに頭皮を乾かす
しっかりとすすいだ後には、タオルで髪を押さえるように水気を切ります。タオルドライによって、ドライヤーの時間を短縮させることができます。
ドライヤーは20cm以上離して、冷風と微温風を使い分けて根元から乾かしていきます。頭皮を乾かすことが大切なので、毛先が多少湿っている分には問題ありません。ドライヤーを一カ所に集中させないようにしつつ、スピーディーに乾かしていきましょう。
どんなシャンプーが頭皮のかゆみに効果的なの?
先では、自分の肌に合った優しいシャンプーを選んで使うという話をしました。ただ、これは大前提でそこからさらに踏み込んでシャンプーを選んでいきたいところでもあります。頭皮にかゆみが出ているのですから、やはりかゆみに効果的なシャンプーを選んでいきたいものです。
頭皮のかゆみに効果的なシャンプーということであれば、自然素材を原料にしているシャンプーがいいでしょう。最近ではオーガニックシャンプーや石鹸から作られたシャンプーなども多く見られるようになりました。
ただ、注意しておきたいのがキャッチコピーに踊らされないという部分です。「植物性」「オーガニック」「天然由来」といった言葉に惹かれる方はやはり多いので、メーカーも意識してそういったキャッチコピーを使っています。極端な話をすれば大して優しくもないのに優しげなキャッチコピーを謳っているものもありますので、シャンプーを選ぶ際にはその成分表示を厳しく自分の目でチェックすることです。
頭皮のかゆみ対策はコレ!
最後に頭皮のかゆみ対策についてお話ししておきたいと思います。頭皮のかゆみ対策としては、先で挙げた正しいシャンプーの仕方を実践することが大切です。その上で、可能であれば整髪料を控えるようにしましょう。
整髪料がなくとも、ドライヤーである程度のヘアアレンジは可能です。温風で形を作り、冷風で冷やし固めるといったことは実際に美容師さんもおこなっています。整髪料が手放せないという場合には頭皮につけないこと、その日のうちに絶対洗い流すことを意識していきましょう。
また、頭皮の乾燥からかゆみが出ている場合には頭皮用の保湿ローションを使ってみるのもいいでしょう。敏感肌のケアで有名なキュレルも頭皮用のローションを出しています。
生活習慣の改善も!
正しいシャンプーの仕方を実践する、整髪料を控える、頭皮用のローションを使うといったことも大切なのですが、忘れないでほしいのが生活習慣の改善です。健康な頭皮は健康な体にこそ宿るものです。健康な体のためには、やはり健康的な生活習慣です。
栄養バランスのとれた健康的な食事、適度な運動、十分で質のいい睡眠、ストレス発散といったものを意識していきましょう。生活習慣の改善をおこなってマイナスになることはまずありませんので、少しずつ実践していきたいものです。
まとめ
頭皮のかゆみというのは、さまざまな原因で起こるものです。場合によっては病気でかゆみが起こっていることもありますので、その場合にはお医者さんで診てもらうことです。ただ、頭皮のかゆみというのは正しいシャンプーの仕方や生活習慣の改善をおこなっていくことによって、十分に改善を目指していくことができるものです。今日からでも実践していきましょう。