「~するとハゲる」「~でハゲる」といった話はいろいろあります。ハゲとは無縁の生活を送っている方にとっては「ふーん、そうなんだ~」くらいのことでしょうが、今まさにハゲている方やハゲそうで不安を感じている方にとってはこういう話はかなり重要です。
その中で「コーヒーでハゲる」という話を見聞きしたことのある方も多いのではないでしょうか。コーヒーというのは多くの方が当たり前のように飲んでいるものです。
朝食のとき、昼食のとき、夕食のとき、ちょっとした休憩、徹夜や夜勤のお供に・・・と本当にさまざまなシーンでコーヒーを飲むものです。それゆえに、そのコーヒーがハゲに関係しているとなると一大事です。
そもそも何でコーヒーを飲むとハゲるって言われているの?
そもそもなぜコーヒーを飲むとハゲると言われているのでしょうか。実はこれにはいくつもの理由があります。
まずは、カフェインが亜鉛の吸収を妨げるという理由です。基本的にすべての栄養素をバランスよく摂取することが大切なのですが、その中でも亜鉛というのは髪にとっては特に重要な栄養素になります。
しかしながら、コーヒーに含まれているカフェインによって、その亜鉛の吸収が妨げられてしまうのです。十分な栄養素があってこそ健康的な頭皮や髪の状態を保つことができるのですから、やはり吸収を妨げられるというのは好ましくありません。
もちろん、コーヒーのカフェインのせいですべての亜鉛がダメになるというわけではありませんが、せっかく意識して摂取していても吸収が妨げられるのでは意味がありません。効率的な栄養の吸収というものを考えると、控えたほうがいいのかもしれません。
次に、カフェインが睡眠の妨げになるという理由です。徹夜で何かの作業をするときや夜勤をするときには、眠気を飛ばすためにコーヒーを飲むという方も多いのではないでしょうか。
実際に、眠気を飛ばすためのドリンクなどにもカフェインというのは多く含まれているものです。カフェインによって眠気を飛ばすことができるのですが、眠気を飛ばす必要のないシーンでコーヒーを飲んでしまうと逆に睡眠を妨げてしまうのです。
カフェインは脳に錯覚を起こして、眠気を飛ばしてくれるのですが、寝る前などに飲んでしまうと、カフェインが睡眠を邪魔してしまうのです。十分に眠ることができないというのは、体にとっても髪や頭皮にとってもよくないのです。
もともと睡眠不足や睡眠の質の低下がハゲにつながるとも言われていますので、そういった意味ではコーヒーでハゲてしまう可能性はあるといえるでしょう。寝る前には飲まないようにするといった飲むタイミングを考えていく必要があります。
また、コーヒーで胃が荒れるという理由も挙げられます。コーヒーというのは身近な飲み物ですし、性別や年齢に関係なく多くの方に飲まれています。
しかしながら、だからといってコーヒーが誰にでも優しい飲み物であるというわけではないのです。実際に、コーヒーを飲むと、胃に負担がかかってしまい、胃が荒れてしまうことがあるのです。
コーヒーを飲んだ後で胃がムカムカする、胃に違和感があるといった経験をしたことのある方も多いのではないでしょうか。実際に、コーヒーで胃に異変が起こることはよくあるものです。
胃が丈夫な方であれば大丈夫なのですが、胃が弱い方やたまたまコーヒーを飲むタイミングで胃が弱っていた方というのは、コーヒーの影響を受けてしまいます。コーヒーはもともと刺激の強い飲み物ですから、胃に大なり小なりの負担がかかるものと思っておいたほうがいいでしょう。
胃が荒れてしまうと、口にしたものの消化の吸収が悪くなります。そのため、髪や頭皮に必要な栄養が行き渡らなくなってしまうのです。内臓とハゲにも関係性がありますので、胃も大切にしていきたいものです。
そして、コーヒーは体を冷やすという理由です。基本的に暑いところや温かいところで採れるものは体を冷やし、寒いところで採れるものは体を温めてくれます。
コーヒーというのは、言うまでもなく南国で採れるものです。つまり、コーヒーは体を冷やしてしまうのです。
冷えは万病のもとと言われますが、体の冷えというのはハゲにとってもよろしくありません。というのも、体が冷えてしまうと、血行が悪くなりますので、頭皮や髪に十分な栄養が行き渡らなくなるのです。栄養不足で髪が育たなくなってしまう可能性があります。
でもコーヒーは薄毛対策にいいって言われているんでしょ?
先ではコーヒーを飲むとハゲると言われている理由についてお話ししました。しかしながら、逆にコーヒーは薄毛対策にいいと言われている部分もあるのです。
まず、コーヒーにはポリフェノールの一種であるクロロゲン酸というものが含まれています。クロロゲン酸には血行を促進させる働きがあります。血行促進によって栄養素がしっかりと運ばれるようになり、薄毛改善につながると言われているのです。
ただ、このクロロゲン酸はコーヒーの煎り方によって左右されます。というのも、コーヒーは豆を長く煎ってしまうことによってカフェインやクロロゲン酸が減少してしまうのです。クロロゲン酸を目的にコーヒーを飲もうと思っているのであれば、浅煎りのアメリカンコーヒーやドリップコーヒーがいいかもしれません。
また、コーヒーの利尿作用も薄毛対策にいいと言われているようです。コーヒーを飲んだ後にトイレが近くなるという方も多いでしょうが、これはまさにコーヒーの利尿作用によるものです。
この利尿作用はコーヒーに含まれるカフェインによるものです。利尿作用によって薄毛を招くとされている「DHT」という物質を体の外へ排出することができると考えられているのです。カフェインによってトイレが近くなれば、その分、DHTをより多く体の外へと追い出すことができるという話のようです。
結局コーヒーってハゲのいいの?悪いの?
ここまでコーヒーを飲むとハゲると言われる理由、コーヒーが薄毛対策にいいと言われる理由についてお話ししてきました。「結局どっちなの?」というのが本音でしょう。
結局のところ、コーヒーが直接ハゲに影響するということはないと考えていいでしょう。確かにいいところも悪いところもありますが、毒にも薬にもならないという認識が一番適当かと思います。
コーヒーだけが原因でハゲる可能性はほとんどありませんし、かといってコーヒーを飲むだけでハゲが治るということもないでしょう。もちろん、コーヒーの飲み過ぎというのは体に負担をかけてしまいますので避けるべきですが、適量であれば飲み続けても問題はありません。コーヒー好きの方は安心してOKです。
まとめ
コーヒーでハゲるという話を聞いて焦っている方もいるかもしれませんが、結論から言うとコーヒーはハゲに対して毒にも薬にもなりません。そう神経質になる必要はないでしょう。
ただ、コーヒーの過剰摂取は体に負担をかけるだけですので注意しておきましょう。適量であれば、ハゲへの影響を考えることなく飲み続けて問題はありません。