薄毛のメカニズム

薄毛の原因は遺伝と男性ホルモン

年々薄くなっていく頭に不安を抱えている方は多いでしょう。中には「なんで自分だけ・・・」と絶望している方もいるかもしれません。しかしながら、薄毛で悩んでいる男性というのは本当に多いものです。
元SMAPの中居正広さんや草彅剛さん、渋いところでは渡辺謙、阿部寛あたりも薄毛だと言われています。若手だと小栗旬さんあたりも薄毛の噂が出ていました。薄毛には年齢も見た目も関係ないのです。
年齢にも見た目にも関係なく、世の男性すべてを平等に悩ませるといっても過言ではない薄毛なのですが、その原因を理解していますか?薄毛の原因は、ズバリ遺伝と男性ホルモンだと言われています。

AGAという言葉に薄毛の原因が示されている

男性の薄毛のことを男性型脱毛症と言います。そして、この男性型脱毛症のことをAGAと呼びます。AGAについては爆笑問題の出演するテレビコマーシャルなどで見聞きしたことのある方も多いでしょう。
AGAというのは略称です。AGAは「androgenetic alopecia」の頭文字を取ったものです。実はこのAGAの正式名称に男性の薄毛の原因がしっかりと示されているのです。
「andro」の部分はアンドロゲン、つまり男性ホルモンを示しています。「genetic」の部分は遺伝を示しています。そして、「alopecia」が脱毛を示しています。まさに男性ホルモンと遺伝による脱毛症となるわけです。
世間では薄毛に関してさまざまな原因が挙げられています。もちろん、男性の薄毛がすべて解明されているわけではありません。しかしながら、AGAという言葉の成り立ちから考えれば、男性の薄毛の原因というのは男性ホルモンと遺伝というのがメインになってくるのです。

遺伝と男性ホルモンについては証明されている

薄毛に遺伝と男性ホルモンが関係していることについては、なんとなく感じていたという方も多いのではないでしょうか。しかしながら、これらに関してはなんとなくではなく、実際に科学的にも証明されているのです。
実は男性ホルモンと薄毛の関係に関しては、紀元前の頃から記録が残っているそうです。というのも、アリストテレスが宦官に薄毛が生じていないと記録しているのです。宦官というのは性器を切除していますので、ヒゲも生えなかったという話もあります。
1942年にはハミルトンというアメリカの研究者が薄毛に関する報告をしています。「薄毛は思春期以降に発症する」「思春期前に睾丸を除去すると発症せず、思春期後に睾丸を切除すると進行が止まる」「男性ホルモンの一種であるテストステロンを投与するとまた薄毛が進行する」といった内容を示しました。
これらと同時に男性ホルモンを投与して薄毛が進行した男性の家系には薄毛の人が多いこと、逆に男性ホルモンを投与しても薄毛が進行しなかった男性の家系には薄毛の人が少ないことを主張し、薄毛への男性ホルモンと遺伝の関係性を結論づけたのです。昔の報告ではあるものの、かなり核心を突いているといえるでしょう。
さらに、男性の薄毛への研究というのは進んでいます。その中では、Ⅱ型5α還元酵素遺伝子やアンドロゲン受容体の遺伝子、ヒストン脱アセチル化酵素9の遺伝子などが男性の薄毛に関係していることが明らかになっています。これらの遺伝子と男性ホルモンが反応することによって、男性の薄毛が発生しているのです。薄毛の原因といえば簡単ですが、そこれには想像もできないような作用が働いているのです。