お手軽にドラッグストアやスーパーマーケットで手に入るサプリメントですが、育毛となると本当に効き目はあるのでしょうか。また、多くのサプリメントからどのような事に注意して選べばよいのでしょうか。育毛サプリについて紹介していきます。
サプリメントの医学的位置づけは?
サプリメントは健康向上のために、効果が期待できるものを指しますが医学的にはその根拠を証明されていないものを指します。また分類は「健康食品」の一種です。健康食品とは日本の法律上では単なる食品で、健康の維持や増進に寄与するものを指します。
一般的に良く聞く「トクホ(特定保健用食品)」や「栄養機能食品」とは違い国から健康補助機能を認められたり、国が定めた栄養成分の基準や規格を満たすものではありません。
サプリメントを飲んだからと言って、その効果が絶対に現れると証明されていないもので、飲む場合は、用法用量を必ず守り、摂取のしすぎに気をつけましょう。
一般的に風邪薬等の「一般医薬品」と違いサプリメントは効き目を証明できるものではないので、足りない栄養素をサプリで補助するという考え方が理想的でしょう。
育毛サプリメントの効果について
薄毛や抜け毛を気にする男性にとって、市販の育毛サプリメントはAGA専門の病院に行く前の段階だと言えます。簡単に手に入る育毛サプリメントで効き目を試してから、病院に行く人も多いでしょう。
市販のサプリメントは医学的には効く理由が証明されていないものの、取り入れやすく身近で頼りやすい存在であると言えます。
医学的には根拠がないと言ってもサプリメントをつくる製薬会社の研究室では繰り返し実験が行われており、また大学や団体によっても研究が盛んなところではある程度効き目が立証されています。
また、育毛剤を表面から頭皮に塗ったところで毛乳頭まで浸透するとは素人とは言えど信じることが難しい部分もあります。育毛剤を効き目あるものにするためには、シャンプーから変えなくては効果がないでしょうね。
その様な理由からまずはサプリメントの服用を始め、効き目を実感しない場合には専門医に相談する方法が良いですよね。
働いている世代で普段の生活が忙しくない人の方が少ないと思うのですが、食生活が充実してればよいのですが、簡単に済ませてしまったり外食が続いていたりすると育毛に肝心な栄養が摂れているとは限りません。
そんな時サプリメントで育毛に必要な栄養を必ず摂取する事ができるという事でその方向でもサプリの服用は意味があるといえます。育毛に必要な栄養素がないと髪の発育を促すことはできませんもの。
サプリに含まれる育毛に有効な成分
育毛サプリで人気がある成分は次のようなエキスが配合されているものがとても多いです。その理由を探っていきます。
- ノコギリヤシ
- フィーバーフュー
- 亜鉛
- イソフラボン
ノコギリヤシ
ノコギリヤシについては、アメリカ南東部の大西洋側からメキシコにかけて生えるノコギリヤシですがヤシ科の植物で実から抽出される「オイル状のエキス」が薄毛に効き目があるというものです。
この成分は男性ホルモン(テストステロン)に働きかける酵素「5αリダクターゼ」を抑制させることで強い男性ホルモン「ジヒドロステロン」の生成を抑えると言う仕組みで薄毛を防ぎます。
5αリダクターゼがテストステロンに働きかけた結果できた男性ホルモンのジヒドロステロンが毛母細胞に刺激を与え髪をつくる毛周期というサイクルを狂わせてしまうために毛周期が短期間になり毛髪が未成熟なまま生えるようになります。
薄毛や抜け毛の根本原因はこの酵素5αリダクターゼのせいなのです。ノコギリヤシのオイルはその働きをストップさせる効果があると話題の成分となりました。
フィーバーフュー
「フィーバーフュー」は、植物の夏白菊(別名フィーバーフュー)でサプリに配合されたり、ハーブティーの様にして飲んだりできるものです。その仕組みは古代ギリシャ時代から使われており関節炎や偏頭痛に効き目のある薬用ハーブ(成分名パルテノライド)です。
アメリカで発表された「乳癌の転移を抑制する効果」をきっかけに日本の阪大が研究を始めました。関節炎に効き目があったことはもちろん、10年以上発毛しなかった人に発毛したという結果もでました。
また、男性型脱毛症(AGA)の患者30名がパルテノライドを3か月間服用してもらい追跡調査を行ったところ8割の人に発毛があったという検証結果があります。毛母細胞を活性化する機能がパルテノライドにあるという結果となりました。
亜鉛
「亜鉛」の発毛に関連する働きは、髪が育つ段階で必要な栄養素であることと、タンパク質のケラチンが髪を構成していますが、食事からタンパク質をとっていても亜鉛が不足する事で毛髪は作られません。
また、ノコギリヤシと同様に酵素5αリダクターゼを抑制します。それゆえ、亜鉛を配合した育毛サプリは多いです。
イソフラボン
「イソフラボン」は大豆からできる成分で女性ホルモンと似た働きをします。この成分がノコギリヤシのエキスと同等の働きをして酵素5αリダクターゼを抑制したと言うのです。
30~59歳の日本人男性に毎日3か月間イソフラボンを60mlずつ摂取させたところ血清中の「ジヒドロステロン」が減少していたと言う事実が明らかになりました。また、育毛を促すために必要不可欠な「IGF-1」を作り出すのに必要な「CGRP」もイソフラボンが必要だという事も解明されました。
カプサイシン
「カプサイシン」は良く聞く成分ですが脂肪燃焼に役立ちますよね。実は育毛にも効き前述のイソフラボンが作り出す「CGRP」に働きかけて「IGF-1」を作り出すことが解明されたので、イソフラボンとともにサプリメントに配合されることが多いのです。
「IGF-1」とは成長因子と呼ばれるもので睡眠中に分泌する成長ホルモンに刺激されて肝臓や毛乳頭等から出されるものでそれとともに受容体も作られる事で、毛乳頭で受け取る事が可能になります。
そして、髪を作り出すサイクルに大きく寄与する事になり、毛母細胞を活性化、髪を作るサイクルを長期化する、育毛と発毛を促進するなどの効き目を挙げます。カプサイシンも毛髪の成長をうながす大事な成分なのです。
育毛サプリに医学的根拠はないものの、各企業や団体、大学などが研究や調査を行っているものに関してはある程度効き目があると言えるようです。
もちろん個人の体質が異なる事から全員に効くという事は断言できないでしょうが、サプリメントの効能もまったくの嘘という訳ではありません。
主な市販サプリについて
多くのランキングに登場していて口コミの多い育毛サプリを紹介していきます。
イクオスサプリEX
「イクオスサプリEX」は2016年にリニューアルされたものです。世界規模のコンテストモンドセレクションで2017年に金賞を受賞しています。
配合されている成分はノコギリヤシが300mg(3粒)、ミレットエキス(雑穀のキビから抽出したエキス)150mgには「シツチン」が髪の成分ケラチンを作る成分、「メチオニン」は必須アミノ酸なので体内で作る事が出来ないうえ不足してると髪を作り出すことができない成分、「ケイ素」は髪の原料のコラーゲンを束ねる役割があり重要、「ビタミンB群」ビタミンB6やビタミンB2は髪をつくる上で必要な成分で材料ではないものの大切な役割がある成分を配合しています。
更に「亜鉛」、「フィッシュコラーゲンペプチド」は低分子で身体に取り込みやすいもので、毛髪を強くしたり太くする成分、「カプサイシンとイソフラボン」、「ヒハツエキス」はカプサイシンの様な働きをし、更に血管を拡張します。
「フィーバーフュー」、不足すると困る必須アミノ酸全種類を配合、「海藻エキスのガニアシ」は、AGAの治療にも使われている成分で塗布するだけで増毛したという検証結果も有るほどの成分、その他体内の若さを維持する成分を多く配合してその種類は46種類です。
製造しているのは天真堂でチャップアップやブブカといった有名な育毛関係のサプリやヘアケア製品を製造しているキャリアの長い会社です。
ボストン
ランキングの中には色々な分野でいくつも1位を取っている商品もあるのですが、ノコギリヤシのエキスをそのままオイル状で摂れるサプリは意外に少ないのです。
なにしろノコギリヤシの有効成分はオイル状で摂る事が効果を得る秘訣なのです。粉末状のノコギリヤシの成分比較すると効き目が5倍も違うという差があるのですからぜひ注意したいものです。そんなノコギリヤシのオイルを使用している商品が「ボストン」です。
配合されている成分は前出のサプリとほとんど変わらないのですが、ノコギリヤシの成分を充分に摂って男性ホルモンを作り出す酵素5αリダクターゼを抑制する事ができます。
ノコギリヤシの成分を出来る限り多く摂りたい人にお勧めです。ノコギリヤシや亜鉛、またイソフラボンやコラーゲンペプチドの配合、その他の体内の若さを維持する成分を多く配合しています。
製造元は株式会社エスロッソで製造販売を一手にになっています。工場の様子も公開しており、見学風景も見ることができます。ボストンを作るのに1ヶ月の歳月をかけてつくり、不良品の対処のために各ロットの製品を5年間は保存していると言うアフターケアまで充実しています。
ノコギリヤシEX
「ノコギリヤシEX」をお勧めしますが、宣伝文句が前立腺肥大と頻尿対策向けに作られているようなものばかりなのですが、薄毛や切れ毛に良いとされているノコギリヤシの成分を良い状態で摂れると言う意味ではAGA対策にもぴったりなのでお勧めします。
実際に元OEMメーカーで実際に薬を作っていた人自身が飲んでみて、実感したそうです。OEMとはブランドからコンセプトやプランを聞いて実際に製品を作る企業の事でいわゆる製造元の事です。
製品の販売はオーダーしたブランドが行います。今の所サプリの成分でエビデンスがしっかりとあるのはノコギリヤシだけで、この製品はそのノコギリヤシのオイルを使用し一日に必要な摂取量320mgをクリアしている商品だからです。
育毛サプリは多く出回っていますが、必要な純度の高いオイルを使用している商品は少ないのです。小林製薬も古くからある老舗の製薬会社で信頼がおけます。
また、全ての原材料や配合量について公開している姿勢も素晴らしい事だと思います。広告の宣伝文句はあくまでも表面的で十分に育毛対策に十分な配合量なので、成分の効能を理解した上で使用して頂きたい商品です。
市販の育毛サプリメントと実際の効果について
育毛サプリの位置づけが医学的な根拠が乏しいので信用できないという判断は間違っています。もちろん医薬品ではありませんが、育毛成分について多くの団体や企業、大学などが研究し、データが出そろって検証できている成分も存在します。
普段薄毛や切れ毛に悩むのなら、簡単に始めることができるサプリメントでその効き目を試すことはとても有意義で重要です。その上で、もしサプリの効き目がないというのであれば、AGA専門のプロのクリニックニ通う事をお勧めします。
早く治療を始めることで髪が再生する可能性をより高めることが出来るかもしれないからです。頭皮の症状だけでなく生活習慣や食事などについても医師のアドバイスを受けることができます。
日常生活上のたとえばシャンプーの仕方など正しい方法をい知る事で、理に叶った治療を受ける事ができます。間違った方法で悪化させてしまう恐れもありますので、専門家に任せることも大切です。