普段はあまり意識することがない人も多いつむじですが、実際に調べてみると色々な情報が見つかります。2つある人は天才肌というのもありますが、逆に気になるものとしてはハゲやすいということもあります。
自分にもあるけど、前者はともかく後者はとても気になる人も多いのではないでしょうか。今まであまり気にしていなかったけど、自分の髪の毛に大きな影響を与える可能性があるものとなれば、どんなものなのか気になる人も多いはずです。
実はつむじは毛が生えている所ならどこにでもできる
多くの人が勘違いしていることですが、つむじは髪の毛にだけできるものではありません。毛が生えているところなら、できる可能性がある場所はたくさんあるのです。実際に自分では気づいていなくてもできていることもあれば、体毛が薄いからほとんど気づいていないという場合もあります。
定義だけで考えれば、毛が集中することや広がることによって渦状になっている部分です。ほかの呼び方では、毛渦(けうず)や旋毛(せんもう)という呼ばれ方もあります。そしてこれは、そのでき方によって位置や方向、数もバラバラなのです。
体毛の生え方によってできるものなので、毛深いところがあれば場所を問わずにできることにも納得ができます。またこれは人間特有のものではなく、ほかの動物にもできるものです。動物の場合は体毛が濃いこともあり、人間のように頭頂部にできやすいものということはなく、体の色々なところで見つかる可能性が高くなります。
毛が多く生えているところにできやすいことは分かりましたが、なぜできてしまうのでしょうか。一見すると空気の流れによってできたものにも見えますが、頭頂部がそこまで風の影響を受けるとは限りません。そもそも屋外へ出るのか出ないのかにかかわらず、自然とできているものです。
哺乳類の体毛は、斜めに生える特徴があります。言われてみれば納得できるものですが、普段はそれほど意識していない人も多いのではないでしょうか。そして斜めに生えているだけではなく、生えている部位自体が傾斜していることによって毛の流れのようなものができるのです。この流れのでき方によって作られます。
霊長類という分類で見れば、基本的には2個持っているものなのですが、人の場合は大多数が1個です。そしてその中でもわずか7%の人が2個持っていて、場合によっては3個も4個も持っている人がいます。全人類の7%というと、かなり希少なものです。
この希少性から、2個持っている人は天才という俗説が生まれた可能性もあります。成功している人に、他の人が持っていない特徴を持っていると、関連付けて考えたくなるものです。だけどそれが薄毛の原因にもなると言われるのであれば、穏やかではない話になります。
どうして複数個できるのか、あとから増減するものなの?
1つしか持っていない人と複数持っている人の違いは、いったいどんなところにあるのか。これはとてもシンプルな理由です。遺伝によって変わるものであり、後天的な理由で数が増減するものではありません。
1つだけで生まれた人の場合は、生涯1つだけになります。そして複数持っている人が1つ以下になることはありません。遺伝による影響を受けるものですが、それでも全体の10%以下というものなので、どれだけ希少なものなのかが伝わってきます。しかし複数あるからといって良いことがあるのかというと微妙な問題です。
複数持っている人の場合、周囲から珍しがられることはありますが、自分の髪をセットするときは邪魔に感じることもあるのです。髪のセットをするときは、その流れに合わせて作ると良いのですが、複数あることによって普通の人とは異なる流れになってしまい、時には変な目立ち方をしてしまうことがあります。
天才が多いと言われているものですが、実際に持っている人からすれば邪魔に感じることもあるのですから、なかなか難しいものです。男性ならそこまで影響を受けるヘアスタイルにすることは少ないのですが、女性の場合はスタイリングがうまく決まらない原因になることも多いため困っている人もいます。
余談になりますが、この場合はストレートパーマをかけることによって、スタイリングの難しさが改善できます。きれいな分け目が作れないから苦労することも多いのですが、その問題も解消する方法があるので美容室で相談してみると良いでしょう。
数については完全に遺伝による影響と分かりましたが、もう1つ気になる問題があります。複数ある人の場合は薄毛になりやすいという話です。珍しいだけならともかく、そこから髪のトラブルが起きるということであれば、不安に感じる人も多くいます。しかしこれにも理由があるものなのです。複数あるからといって、絶対薄毛になるとは限らないのでご安心ください。
それでは実際にどういう症状なのか、そしてどういう対策をしていけば良いのかという話になります。
2つあることが薄毛の原因とされているのは簡単な仕組み
つむじが複数あることで薄毛になりやすいという話もありますが、これは半分正解で半分間違いです。1個の人でもそこから薄毛になっていくことはあります。そしてそれが複数あると、単純に考えても髪の薄くなる場所が2か所に増えてしまうのです。
つまり複数あるから1つの人よりも薄毛になりやすいのではなく、なりやすさのリスクはそのままでダメージを受ける範囲が2倍になるから目立ちやすくなるのです。
実際にどんな症状なのかというと、頭頂部を見ると頭皮の色が赤っぽくなっているケースが多く見られます。地肌の見えやすい部分であり、直射日光を浴びやすいことから日焼けをしやすいためです。紫外線をたくさん浴びると毛細血管が傷つきます。そして血流が悪くなって薄毛になっていくのです。
周辺の髪が減ったり薄くなったりしていると感じたら危険信号です。枝毛などもできてしまい、見てすぐに分かるくらいの違和感が出てきます。症状が進むと地肌がどんどん露出していき、さらにダメージを受けやすくなります。症状が悪化すればするほど、さらに進行しやすくなることに注意してください。
このように薄毛の進行している場所が2か所以上あると、とても目立ちます。地肌が見えやすくなっている部分が単純に2倍なのですから、同じ進行度の人で1つしかない人と比べても、かなり髪が薄い状態になっているように見えてしまうのです。
ほかの部分の髪はしっかりとしているので、まさか自分の頭頂部がそんなことになっているなんて想像できない人は多くいます。しかしそのことに気づかず放置をしていたら、どんどん症状が進行していって、誰かに指摘されて初めて気づくことになるのです。
早期に対処すれば、100%元通りにできるかどうかはともかく、進行を遅らせることもできます。何が原因で薄毛になっているのかが分かり、その原因を取り除くことができれば、悪化を抑えられるかもしれません。これも自分の髪の状態にどの段階で気づけるのかによって変わってきます。
ヘアケアは、早い段階から始めていればそれだけ効果があるものです。しかし過剰にやりすぎてしまうと、逆にダメージを受けてしまう点にも気をつけてください。神経質になりすぎず、それでいて日頃からチェックは欠かさないこと。難しいかもしれませんが、このことを心がければ、つむじが複数ある人でも髪がダメージを最小限にできるのです。
しっかりと対策をして自分の髪を守ろう
薄毛になるのは遺伝などの影響も受けますが、その多くは生活習慣によって引き起こされています。普段はまったく意識していない人が、髪の状態を知ってから慌てて生活習慣を見直すことはよくあります。しかし一番重要なのは、そうなる前に自分から動くことです。
睡眠不足の人は、成長ホルモンの分泌が阻害されてしまいます。質の良い睡眠をとれていない人は、それだけで薄毛のリスクが高まってしまうのです。ショートスリーパーの人もいますが、最低でも6時間以上の睡眠を取るようにしてください。不眠症の人は、まずその治療から始めましょう。体調面だけではなく、自分の髪を守るためにも必要なことです。
運動不足の人は、血流が悪くなりがちです。頭皮の血流のことばかり意識している人もいますが、運動をすることによって体全体の血流が良くなれば、そのことだけを意識する必要はなくなります。また、運動をすることによってストレスが解消され、ほどよく体力を使ったことによって不眠症が改善することもあります。つまり、さまざまな方向から薄毛対策になるのです。
暴飲暴食をしている人は、短期的には問題がなさそうに見えても、胃腸への負担や血流悪化などの負担は蓄積されていきます。アルコールは血行が一時的に良くなりますが、肝臓がアルコール分解のために動き、成長ホルモンが分泌されにくくなります。
このように髪へ良いことと悪いことは、複数の項目があってもそれらはどこかでつながっていることが多いのです。1つのことだけで対策をするのではなく、少しずつでも良いので複数の対策を実行していきましょう。
髪への影響は、すぐに効果を実感できないものなので、すぐにあきらめてしまう人もいます。しかし高価な育毛剤に頼るよりも、高い効果が得られるものばかりです。「継続は力なり」という言葉もあるように、効果が出るまで頑張ると考えるのではなく、ライフワークにするくらいの気持ちが必要なのです。
実際は目立ちやすいのかどうかだけ
普通の人よりもつむじの数が多いからと言って、普通の人よりもはげやすいわけではありません。そう見えやすくなるのは確かなことですが、薄毛が進行しやすいかどうかは変わらないのです。そのため、何か特別なことをしなければならないのではなく、当たり前の頭皮ケアをしていけば大丈夫です。
目立ちやすいのはそれだけでマイナス要素に思えますが、自分がそうであると自覚できたら、後はうまく付き合えるようにしましょう。